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〇自己紹介と制作への思い〇

幼少期より絵を描く事が好きで、「一生絵を描いていられるようにするにはどうすれば良いのだろう」といつも思っていました。

ただ、絵が好きである一方で、絵で生活することは難しいだろうという一般的な考えも、成長するにつれわかっていったので、たとえ細々とでも一生絵を描いていくためには、別の仕事で収入を得ていくことが大切なのだろうとも思っていました。そういった経緯や、家庭の経済的な事情もあり、私は美大受験はせず文系の大学へ進学し、大学卒業後、働きながらデザインと建築の専門学校を卒業しました。

就職は建築系でしたが、経済的な自立をしてからでないと絵を描く事ができないと思っていたために、とにかく仕事を覚えようと焦り、激務に忙殺される毎日に心のゆとりを保てなかったため、結果として過労で鬱病を患いました。
鬱病になってから数年間は何事にも関心をしめせず、疲弊しきって動けない時期がつづきましたが、何かをやってみようという意欲的な感情が戻り始めた頃、簡単な絵を描く機会がありました。そして、絵具や筆の感触を味わうなかで、いかに自分が絵を描くということを大切にしてきたかを再び思い出したのです。

振り返ってみると、「経済的な自立をしてからでないと絵を描く事ができない」「絵を描く仕事は画家・イラストレーター以外にない」「それには美術大学を卒業していないといけない」と思い込んでいた事が、自分を追い詰めていたのだと分かり、現在はそういった思いに捕らわれずに、絵を描く活動を行っています。

専門家からすると、専門教育を受けていない私のような者の作品は、技量も甘く、邪道なものであるかもしれませんが、周囲の意見や社会の常識にとらわれ過ぎる事なく、自分の中の価値観や判断を否定しないで表現する事は、私にとってとても重要なことです。素直に感動することや、自由に表現する事は、当たり前にできる事のようで、とても難しい事だと思います。その大切さを、絵を通して少しでも皆様にお伝えできたら嬉しく思います。

私は、アナログでは日本画を主体に、アクリルや水彩、パステルなど、画材を問わず制作しており、また、デジタルではパソコンを使ってイラストを制作しているなど技法は様々です。しかしそれは、すべてのものを否定せずに、認め、挑んでいきたいという私のスタイルでもあるのです。

グループ展個展等履歴